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ソフトバンクロボティクス「AI清掃ロボットWhiz 」|導入までの経緯

 

ソフトバンクロボティクス「AI清掃ロボットWhiz 」|導入までの経緯

こんにちは。西村です。

2019年5月に登場して以来、爆発的に納入実績を増やしたソフトバンクロボティクスのAI清掃ロボットWhiz(ウィズ)。2020年6月末には納入台数10,000台を突破し、今では僕たちの地元愛媛県の店舗(ホームセンターダイキ、GU、ダイソーなど)やホテル(大和屋)でも見かけるようになりました。

 

Whizは発売当初からダスキンやシーバイエスなどの大手の清掃関連会社が代理店を務めていましたが、最近ではアイリスオーヤマも取り扱いを開始し世間の注目を集めました。また、Whizが床面の埃を回収することで、床からのウイルス飛散を防ぐ効果も認められ、コロナ禍の除菌対策としても活用されています。

 

 

 

Whizを県内最速で購入した理由

今でこそ地元でWhizを現場に導入している清掃会社は珍しくありませんが、当社は愛媛県内の清掃会社で1番最初にWhizを購入しました(メーカー談)。当時は別に清掃ロボットの導入に積極的だったわけでも、致命的な人員不足状態だったわけでもありません。ましてや資金に余裕があった、なんてことは絶対にありません。むしろ今になって思えば、何で補助金を活用せずに購入してしまったのかと悔やんでいるくらいです(購入したことには全く後悔していませんが)。

 

Whizが発売されてからしばらくは大手ビルメンテナンス会社での導入事例しかなく、地方での導入事例や費用対効果を検証したようなデータはほとんどありませんでした。こういった新しい機械は他社が購入してから話を聞いて自社に合うかを判断するのが一般的だと思います。ですが、当社にはWhizに飛びつく理由があったのです。

 

その理由とは、ある現場スタッフに課していた地獄の作業を解消するため、でした。

 

 

地獄の掃除機がけ|2時間×2セット

あれは僕がエヒメアイムサービスの社長になってから、お客様である「厚生連健診センター」に初めて足を運んだときの話です。

 

 

厚生連は健康診断や人間ドッグなどを行う場所なので、セクションごとに待合スペースがあり、できるだけ上下階に移動しなくて済むよう横に広いつくりとなっています。2フロアで数千㎡もあり、当社の管理する現場ではトップクラスに広い現場でした。

 

さらに施設内のほとんどの床材はカーペット。その日は現場に関する予備知識なしで訪問したのですが、ぱっと見でも床清掃の大変さが想像できます。

 

「これだけの広さだし、床は何人がかりで掃除しているのだろう…」

 

そう思っていた矢先に1名のスタッフが掃除機がけをしているのが目に入ったのです。

 

 

彼女は額に滝のような汗を流し、もう冬が来ようかというのに半袖のTシャツ姿でした。話を聞いてみると、1フロアの掃除機がけに約2時間、それを2フロアするのが今日自分が担当する仕事だと言うのです。週に1回程度回ってくるこのシフトは、4時間ずっと腕を前後させているので、仕事が終わった後は腕が疲れすぎて家事をする気力もないんです、と。

 

 

現場の特性やスタッフに合う資機材が見つからない

いくらなんでもその作業は過酷すぎる、と、すぐに現場の管理担当者と検討を始めました。しかし、改善計画は一向に進みませんでした。

 

「最近出たコードレス型のアップライトは?」

「いや、以前もアップライトを試したんですが重いから余計にしんどい、とのことで取り止めた経緯があります」

 

「カーペットスイーパーみたいな機械はどうだろう?」

「現状もトイレのSKにしか道具置き場がないので、置く場所がありません」

 

思いついた案に対して、ダメな理由がすぐに見つかるという「改善が前に進まない典型的パターン」に陥ってしまったのです。結局、「昔からやってるんで、慣れてるから大丈夫です」というスタッフの声に甘えてしまい、現状維持という選択をしてしまいました。

 

 

Whizとの出会い

そんなある日、清掃資機材総合代理店の営業担当から「ソフトバンクの除塵用AI清掃ロボットが出た」という話を耳にします。

 

以前から愛媛県では有名なショッピングモール「エミフルMASAKI」にソフトバンクが発売した「搭乗式自動床洗浄ロボット:RS26」が導入された、という話を聞いていました。搭乗式洗浄機となると当社の管理する現場では絶対に価格が折り合わないと分かっていたので、当時はそこまで興味を持っていませんでした。

 

 

 

が、「除塵機能だけ」となると、そこそこ安価に導入できるのでは、と思い、即座にデモを依頼したのを覚えています。

 

 

Whizに対する第一印象は、清掃能力云々よりも「この操作性なら現場での運用ルールさえ固めればイケる!」というものでした。現場に持ち込んでからの課題も出てくるでしょうが、清掃ルートの作り方のコツもデモ段階で想像することができ、何よりも「機能が自動でアップデートされていくこと」が気に入り、購入することを決めたのです。

 

 

Whiz始動

紆余曲折あって、正式に現場に導入できたのは厚生連がリニューアルオープンした2021年3月。スタッフに対する清掃ロボットの教育から、お客様の理解を得るなど、ハードルを少しずつ解消しながらではありましたが、なんとか導入することができました。

 

 

 

 

結果:Whiz導入によって圧倒的な成果を得られた

Whizを導入してからというもの、清掃ロボットという目新しさや目玉やリボンのステッカーを貼ったことがウケ、厚生連のスタッフの皆様や施設の利用者からも評判になりました。初めは大きな拒否反応を示していた清掃スタッフたちも、今では同じ仲間としてとても大切にし、そしてとても頼りにしています(気がついたら名前がついていました)。

 

 

結果的には、3名×4時間で清掃をしていた厚生連は、たった0.5Hの延長だけで、別棟に建設された事務所棟(3階建)の清掃と待合スペース、食堂、トイレといった数千㎡にも及ぶ共用スペースの消毒作業を追加で受注することにつながりました。これは床面清掃の大部分をWhizに任せられることができなければ絶対に実現できないレベルの効率化だと思っています。

 

Whizを導入したことが、現場のスタッフはもちろん、お客様、そして僕自身の価値観にまで大きな影響を与えるきっかけとなりました。当社のような小さな会社にとっては大きな買い物でしたが、値段以上の価値を実感しています。

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